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🗽 Postgres Summit US 2026 を振り返る

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2026年10月7日 · قراءة 14 دقائق

先週、ニューヨークで開催された Postgres Summit US 2026 に多くの HouseCat(ClickHouse のメンバー)が参加しました。ClickHouse も本イベントのスポンサーを務めました。私にとっては、毎日地下鉄でわずか 20〜30 分という快適な通勤圏内での開催でした。同僚の Zoe、Amog、Josh も飛行機で駆けつけ、ブース対応やコミュニティとの交流に加わりました。Zoe がセッティングしてくれた The Tyger と Raku でのディナーも最高で、笑いの絶えない素晴らしい時間を過ごしました。

初日の水曜日、会場に着くとすぐにカンファレンスならではの社交の輪に引き込まれました。多くの参加者がブースに立ち寄ってくれましたが、お目当ては黄色いゾウと Killer ステッカーや、トトロのリュックに入ったピカチュウのぬいぐるみが当たる抽選だけではありません。Postgres と ClickHouse をどう連携させているのかを熱心に尋ねられました。

Postgres in da ClickHouse

幸いなことに、私はまさにこのテーマを扱うセッション「Postgres in da ClickHouse」を早い時間帯に担当していました。誰でも大歓迎と呼びかけたところ、非常に多くの人が集まってくれました。トークではまず、オープンソースの分析型データベースである ClickHouse、プラットフォームである ClickHouse Cloud、そして最新製品である ClickHouse Managed Postgres が、私たちの描く標準データスタックのビジョンにどう収まるかという背景から話を始めました。結論を先取りすると、OLTP ワークロードには Postgres を、OLAP ワークロードには ClickHouse をシームレスに使い分ける、というアプローチです。

では、どうシームレスにつなぐのでしょうか。Postgres と ClickHouse の統合を円滑にする 4 つの自社技術をデモで紹介しました。

  • pg_stat_ch: Postgres の全クエリのメトリクスを ClickHouse の分析スタックに記録し、クエリインサイト を提供します。これに関する質問への回答をフォローしてくれた Amog に感謝します。
  • pg_clickhouse: 私が手塩にかけて育てている拡張機能で、Postgres ネイティブの SQL を使って Postgres から ClickHouse のテーブルを照会できます。現在は TPC-H 22 クエリ中 16 クエリを ClickHouse にプッシュダウン でき、ほぼすべての Postgres データ型と集計関数をサポートしています。
  • chdb_hook: Postgres の COPY コマンドに URL を渡すことで、データレイクファイルの効率的かつ柔軟なインポート・エクスポートを可能にするモジュールです。ClickHouse の全データフォーマットとクラウドアブジェクトストレージプラットフォームをサポートし、類似の拡張機能を上回る性能を発揮します。
  • WalShadow: Postgres から ClickHouse への物理レプリケーションを提供し、分析クエリに対して 1 秒未満のデータ可視性を実現します。

これらの機能のデモを行いベンチマーク結果を公開したところ、多くの人が大きく頷き、後で確認しようと頭の中やメモ帳に熱心に記録してくれており、手応えは格別でした。そして実際にブースにも質問しに来てくれました。製品や統合に関する質問が途切れることなく寄せられ、会場の廊下でも何人もの人から詳しく聞かせてほしいと呼び止められました。

セッションのハイライト

登壇のプレッシャーから解放された後は、昔からの友人や新しい仲間のセッションを 1 日にいくつか聴講しながらリラックスして過ごしました。いくつかのハイライトをご紹介します。

Plan advice

Postgres コミッターの Robert Haas は、次期 Postgres 19 リリースに追加した新機能 pg_plan_advice を紹介し、実装にあたっての技術的な課題と選択について語りました。SQL 構文に「ヒント句」を追加しないという Postgres コミッターたちの確固たる姿勢には敬意を表します。この機能は、SQL を変更することなくプランナーの挙動を制御できる力をユーザーに与える優れたツールになりそうです。

インデックスのプリフェッチ

コミッターの Peter Geoghegan は、Postgres 20 での導入を目指しているインデックスプリフェッチの概要について講演しました。読み込み後にデータのソートが必要なビットマップスキャンとは異なり、通常のインデックススキャンにおいて並列非同期 I/O を活用して大幅な改善をもたらします。キャッシュされていないデータで最大の効果を発揮し、並列読み込み性能はビットマップインデックススキャンに匹敵するとのことです。カンファレンス主催者の Chelsea Dole が指摘してくれたように、Peter の開発する機能はユーザー側の対応が一切不要な点が魅力的です。リリースされれば、Postgres 20 にアップグレードするだけで誰でも手軽にインデックススキャンの性能向上の恩恵を受けられます。

オープンソース CDC

コミッターの Amit Kapala は、オープンソースの各種 CDC プラグインを網羅的に解説しました。それぞれ固有のユースケースがあり、物理スタンバイ向けのコア内蔵ロジカルレプリケーション、イベントストリーミング向けの Debezium、そしてデータウェアハウス向けの自社製品 PeerDB などが挙げられます。ロジカルレプリケーションの継続的な改善に取り組む Amit の情熱には頭が下がります。WalShadow について彼がどう考えているのか、聞いておけばよかったです。

死亡記事はいまだゼロ

富士通の Gary Evans は、SQL や PostgreSQL を「葬る」と息巻いて登場してきたテクノロジーの長い歴史について面白いトークを披露しました。NoSQL、スケーリング(いわゆる「Web スケール」)、ベクトル検索など、かつて特化型データベースサーバーで脚光を浴びながらも、最終的には Postgres の新機能や拡張機能(JSON/JSONB、Citus、pgVector)に取って代わられていった技術たちの広大な「墓場」が紹介されました。

秘密のデコーダーリング

Microsoft の Claire Giordano は、Postgres レプリケーションの基礎について楽しいプレゼンテーションを行いました。彼女の「秘密のデコーダーリング」は、レプリケーションの素人にすぎない私にとっても非常に勉強になる内容でした。

アフリカの PostgreSQL コミュニティ

コミュニティアドボケイトの Benedict Kofi Amofah は、マダガスカル、ケニア、ガーナ、カメルーン、トーゴをはじめとして急速に広がりを見せるアフリカの Postgres 組織の現状と今後の展望について語ってくれました。当然のことかもしれませんが、こうした草の根のユーザーグループの広がりは、かつての南米や、さらに昔の北米や欧州のコミュニティオーガナイザーたちが辿った道のりをなぞっています。世界中が Postgres 一色になる日も近いかもしれません。

CloudNative の拡張機能

EnterpriseDB の Gabriele Fedi は、CloudNativePG 向けの拡張機能パッケージングの歴史と現状について解説しました。これは私にとっても感慨深いテーマでした。CloudNativePG が Kubernetes 内の読み取り専用 OCI イメージから拡張機能ファイルをロードできるようにする Postgres の extension_control_path 機能の追加に、私も貢献していたからです。これを記念して、週末の時間を使って pg_clickhouse に CloudNativePG 拡張機能の OCI イメージを追加しました。

ページャー理論

Apple の Stephen Brandon によるセッション「The Pager is the Product: PostgreSQL in Cloud Environments」にとても惹かれて聴いていました。ところが悲しいかな、開始 10 分で退出せざるを得ませんでした。なぜなら、私自身がページャーで呼び出されたからです!🤣(ご心配なく、何も問題ありませんでした。)

廊下での交流

廊下のフリースペースでも、実にたくさんの人たちと出会い、旧交を温めました。PGX の元同僚 Christoph Pettus とは Postgres ビルドファームに Mac Mini を追加する進行中プロジェクトについて、VillageSQL の Dominic Preuss とは Postgres 拡張機能のエコシステムについて、そして AWS の Dave Cramer とはベンダーやプロバイダーの垣根を越えてオープンソース拡張機能やエコシステムツールを保守していく難しさについて語り合いました。

Dave には、11 月の PGConf.EU で行われる Postgres Ecosystem Foundation のセッションへの参加を勧めました。このセッションでは、まさにこうした課題に取り組み始めるための戦略を議論する予定です。Percona、EDB、PgEdge の仲間たちとともに、私もこの半日セッションの共同主催者を務めています。Dave は都合がつかないようですが、皆さんはぜひご参加ください!

拡張機能の話題といえば、Apple の Soumava Ghosh と Corey Huinker、Microsoft の Divya Bhargov、pganalyze の Lukas Fittl ともじっくり話し込みました。拡張機能のアップグレード、Postgres のメジャーバージョンアップグレード、拡張機能(さらには Postgres コア自体!)のデバッグに関する諸問題など、多岐にわたる議論ができました。Percona の Tarus Balog は、私のトークで紹介した Postgres 向けの ClickHouse 拡張機能やツールについて熱っぽく語り続けてくれました。

語り尽くせないほどの出会い

Postgres Summit US 2026 は、成長中とはいえ規模としては程よいカンファレンスです。それでも、実に大勢の人たちと交流できました。Joe Conway (AWS)、Robert Treat (AWS)、Stacey Haysler (PGX)、Chelsea Dole (Citadel)、Gabriele Bartolini (EDB)、Peter Geoghegan (AWS)、Corey Huinker (Apple)、Jelte Fennema-Nio (MotherDuck)、Claire Giordano (Microsoft)、Bruce Momjian (EDB)、Jan Wiek(個人)、Jonathan Katz (Databricks) に加え、Supabase、Aiven、Apple、Pinecone、そして名前を挙げきれない少なくとも 8 社以上のエンジニアたちと旧交を温めました。

そして週末のほとんどを睡眠に費やすことになりました。

さらなる展開

PostgreSQL イベントカレンダーには、世界各地、地域、ローカルで開催される Postgres コミュニティカンファレンスが毎年数十件掲載されています。あるいは数百件でしょうか。とにかく膨大な数です。ClickHouse にとって Postgres カンファレンスのスポンサーシップは今回が初の試みでしたが、これはほんの始まりにすぎません。手応えとしては素晴らしい第一歩になりました。次は、11 月にバレンシアで開催される PGConf.EU のスポンサーを務めます。現地では前述の Postgres Ecosystem Foundation プロジェクトについて語るほか、「PostgreSQL ドキュメントへの貢献方法」についてのトークも予定しています。バレンシアでお会いしましょう!

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